7年間使ってきた電話兼FAX機が壊れた。
大学の学部入学後すぐに買ったやつで、1人暮らしを始めてからずっと一緒だったんで結構ショック。それなりに思い入れもあったのにな。
で、修理しようと思ったんだけど、修理窓口が平日の9時〜18時、しかも電話受付のみという、社会人をナメてんのかコラ、と思わず言いたくなってしまうような対応っぷり。修理するのが億劫になる。携帯電話があるから連絡手段に困ることはないが、折角のIP電話サービスが無駄になってしまう。今更実家との電話のやり取りに金を掛けるつもりもないし。
買い物ついでに電器屋に行ってみたら、1980円で単機能電話機をゲットできた。留守録機能はないが、どうせ実家か間違い電話、あとはごく稀にセールスで掛かってくるくらいだ。要は「話せりゃOK」なんで、とりあえずこれでいいや。まず間違いなく修理より安く上がっているだろう。
今までもFAX機能も実は大して使っていなかったり。実家から稀に送られてくる以外は、ACCS(コンピュータソフトウェア著作権協会)からのセミナーの案内が届くくらいだ。「なくても困らない」レベル。連絡はほとんどメールなんで。
で、思い出したんだけど、AmatsuとOmoikaneには内蔵モデムが実装されている。コイツをLinux上で動作させ、FAXとして使えないものか、と考えた。ただ、Windowsマシン用内蔵モデムは通称「winmodem」と呼ばれ、モデムチップを実装しているわけではなく、CPUによるソフトウェアエミュレートでモデム機能を実現しているものがほとんど。数年前に一度winmodemのLinux上動作にチャレンジしたことがあったのだが、その時は玉砕だった。Windows上でのソフトウェアエミュレート(しかもアプリケーションレベルではなく、深いレベルでのエミュレート)なので、同程度の機能をLinux上で実現させるには同程度のドライバがないといけない。そのため、winmodemの動作は困難、というのがかつての常識だった。最近はチップメーカーも前向きなので状況が好転してきている、ということは大体知ってはいたが……。
調べてみた。
Amatsu:Conexant社製HCPタイプモデム(PCIボード)
Omoikane:サウンドチップ統合型モデム(PCtel社製、オンボードデバイス)
一応両者ともLinuxでの動作実績はあり、ドライバも提供されている。ただしConexant製チップの方は、フリーで配布されているのは速度上限14.4kbpsでFAX機能ノンサポートというドライバ。56kbpsでFAX機能サポートのドライバはシェアウェア(15米ドル程度)となっている。ひでぇなぁ。FAXノンサポートで14.4kbpsじゃ使う価値ねぇじゃん。
一方PCtel社製チップの方はフリーで完全動作するドライバが
配布されている。早速ソースアーカイブをダウンロードし、展開→インストール。
#./configure --with-hal=cm8738
#make
#make install
make installでエラーを吐くが、どうもdepmodに失敗しているだけのよう(パスが通っていないだけらしい)で、ドライバモジュールpctel.oはインストールできている。手動でdepmod -aし、
#modprobe pctel
#modprobe ptserial
を実行。lsmodしてみるとしっかりモジュールがロードされている。続いてモデムデバイスの作成。
#mknod /dev/ttyS15 c 62 79
#chgrp uucp /dev/ttyS15
#chmod 666 /dev/ttyS15
#ln -n /dev/ttyS15 /dev/modem
コイツは必要なのかどうなのか今は判断が付かない。PPxPとか、モデムデバイスが使われる場合に/dev/modemがその対象になる、ってことなのだろうか。多分FAXソフトなんかもここを読みに行くんじゃないかなぁ。
とりあえず動きそうだが今日はここまで。