【雑感】青色LED訴訟和解
Category : 知的財産法うぉっち
Published by
M-naka on 2005/1/12
安い?妥当?高い?
まぁいろいろありますが。
和解に応じながら「納得できない」とか言うなよ、とは思うけど、一番の問題は東京高裁が強力に和解協議を進めたところかなぁ、と。一審で認定200億円(貢献額は600億円)としながら、高裁ではその1/100しか認めない、というのは結論からすれば納得できんだろう。
その一方で、高額すぎる対価は企業活動を圧迫する、という点は否定できない。いくら画期的な発明であっても、その基礎となる技術は先人の知恵によるものだし、研究に投下される資金は営業部門が販売努力を重ねて稼いだ利益から出されるものだからだ。
つまり、(一応示されてはいるものの)算定基準が不明瞭なままで和解というある意味玉虫色の結論で終わってしまったことが一番悔やまれるのである。和解だから確定判決としての効力は持つが、判例としては使い物にはならない。個人的には最高裁まで争って欲しかった。
小泉首相はじめいろいろな人が本件に関してコメントを出しているけど、ホントに知財立国を目指すなら最高裁まで持ち込むべきだったかと。どうにも司法に政策的判断が介在したような気がしてならないんだよな……。